駐在妻のぼやき

「駐在妻」という響きは一人歩きしがち。

裕福で?優雅で?趣味に旅行に忙しくて華やかな生活?とか?

ましてやイタリアなんて言ったらイメージは最高に良い。

もちろんイタリアは駐在地として本当に幸運だったと思っている。

けど、なかなか現実はそうもいかないわけで‥ 

 

私がイタリアに来て、日々一番戦わなければいけないのは、

得体の知れない無力感と劣等感。。。(基本、ネガティブ。)

 

言葉の壁のせいでこんなにも無力感に見舞われるとは思ってもいなかったし

(いや、思っていたけど想像以上)

大学を出てから一応はずっと会社勤めしてきたけれどそれを突然辞め、

異国の地で専業主婦になり、というかまず外国云々の前に

自分でお金を稼がない(養ってもらう)ことに慣れない‥。。。

これが「苦労していないとダメな気がする」、日本人の悪い性分ってやつなのか。。

社会から取り残された感がどうしてもあって、

こうしている間も日本の同世代の子達はますますキャリアを積んでいるのか‥とか考えたりもする。

 

それから、人間関係もイチからのスタート。

ここトリノでの知り合いというと、最初は主人の同僚のみ。

自分から勇気を出して何かしらのコミュニティに足を踏み入れ、選び、

信頼関係を築いていかなければならない。

まさか外国で誰にも頼らずに生きていけるはずがないし、

友達が居るか居ないかで、充実度が全然違うはずだから。

幸いにも、トリノで出来た友達や同じ会社の数少ない駐在妻仲間は

みんな優しくて面白くて、良い縁に恵まれている。

それでもやっぱり昔からの友達や会社の仲間にいつもみたいに会えないのは寂しくて

日本とは時差もあって、もう忘れられているんじゃないかって心配になったりする。

 

夫やその同僚たちは、ただでさえ慣れない海外での日常生活と業務に加え、

たびたび出張でヨーロッパ中を飛びまわり、

仕事中は英語を話し、数年いる人はイタリア語も使いこなしている。

奥様友達は、自分一人でも色々とドキドキすることも多い海外暮らしの中での子育てで

言葉もよくわからないのにしっかりと学校行事等の諸々をこなしていて

みんなたくましくて本当に頭が上がらない‥汗

(主婦だって仕事のうちだから偉いよって言っくれる人もいるけど、

仕事してるときも家事やってたしなあ‥。。。)

 

1年半という期間は中途半端で、何が出来るわけでもないかもしれないけど、

帰国したら「すっかりイタリアにかぶれたね~笑」と言われるように(?)

時間があるぶん、この国をじっくり吟味したい。