魅惑の水上都市 〜ヴェネツィア〜

誰しもが一生に一度は行きたい憧れの街、ヴェネツィア

私もそんなふんわりとしたイメージをヴェネツィアに抱いていたけれど、さらに興味が湧いたきっかけは、グラフィックデザイナーの父が、とある本の表紙のデザインにこの銅版画を使用したのを見たときだった。

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マテウス・メーリアン制作、1650年ごろのヴェネツィア絵地図)

アドリア海に浮かび、美しい建物が敷き詰められたこの島が、本当に実在するんだろうか…と。

 

トリノに引っ越してきてから、ヴェネツィアに二度足を運んだ。

鐘楼の上から見た景色は、この版画の景色そのまま、時間が止まったようだった。

 

ヴェネツィアの旅日記はきっとたくさんの人が書いていると思うけれど…。

私は一度目はトリノから車で4時間ちょっと、二度目は高速鉄道(イタロとフレッチャロッサ)を利用して片道3時間半ほどだった。

 

ヴェネツィアの本島は車が一台も走っていない。タクシーも、救急車も、パトカーも船。

狭い道が多く、グーグルマップのナビも迷うほど。けれど細くて人気のない道こそ、なんだか惹かれる。

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車は島に渡る前の駐車場に停め、水上バス「ヴァポレット」に乗ってメインのサン・マルコ広場へ向かう。サンタ・ルチア駅からは、ヴァポレットでも徒歩でも、1時間かからないくらい。

 

ゆっくりと進むヴァポレットに揺られ、キラキラ輝く水面と、そこに浮かぶホテルや教会の景色を眺めるのが気持ちいい。

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ヴェネツィアに行ったらゴンドラに乗らないと!とよく言われるけど、いかにも観光客な人しか乗ってないし、正直…水があんまり綺麗じゃないし(臭うし…笑)乗る気がしなかった。。。笑

(しかも高い…確か30分で80ユーロくらい)

 

サン・マルコ寺院は、その異国情緒漂う外観と、内部を埋め尽くすほどのモザイク画が本当に素晴らしかった…。入って正解…!!

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(内部は撮影不可。入り口だけ…)

横の鐘楼に登るエレベーターと寺院の入場は、当日の朝にネット予約したので(予約手数料あり)割とスムーズに入ることができた。

 

 

サン・マルコ広場には、かなり古くから続く有名な老舗カフェ「カフェ・フローリアン」「カフェ・クアードリ」があり、楽団の生演奏とともに当時の雰囲気を味わうことができる。

だがしかし、ドリンクは目が飛び出るほど高い…(入らなかった)笑

確か、カプチーノが11ユーロほど…泣泣泣

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寺院となりのドゥカーレ宮殿も必見。

建物自体も見応えがあるし、ヴェネツィア派画家の作品がたっぷり見学できる。

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特にティントレットのめちゃめちゃ大きい油絵!とてつもない迫力。

もとは政庁だったというから、ここで会議とかしたんだろうか…?天井まで絵画が敷き詰められ、豪華すぎて見とれて集中できなそう。。
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ヴェネツィア派絵画をもっと見ておきたかったので、アカデミア美術館へ。

こちらもティツィアーノの絵画をはじめ、貴重な宗教画などがたっぷり…!!

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本当はオペラも見たかったけれど、弾丸旅で時間がないので、有名なフェニーチェ劇場の内部だけ見学することにした。

オペラの名演目の多くは、ここフェニーチェ劇場で初演されたという歴史ある劇場。

次回は公演を観たい!

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離れた島へも行ってみたくて、ふたたびヴァポレットに揺られてて、ヴェネツィアングラスの島、ムラーノ島へ!

本島よりも人が少なく(それでも混んでるけど)カラフルな建物が並ぶ景色が素敵。

ガラス博物館を見たり、お土産を買ったり食事をしたりして、ゆっくりと過ごした。

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それからヴェネツィアグルメ!!

ティラミスがヴェネツィア発祥だというとを知ったのは最近のこと。

とにかくイカスミパスタ。さすがは海に囲まれたヴェネツィア、海鮮が美味しすぎて、毎晩海鮮系パスタ+ティラミス。

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ところで、最近浸水被害に悩まされているというヴェネツィア。3月末と9月、私の2度の旅行中、どちらもアクア・アルタ現象を目にした。

だいたいお昼頃と夜中くらいに、一番低いサン・マルコ広場から徐々に浸水する。

寺院の中まで浸水してしまうという。

ホテルのフロントでも、「今日は夜遅くに浸水するから22時までには戻ってきたほうがいいよ」と忠告された。

(今はネットでアクア・アルタ予想をチェックすることも可能。)

水面に鏡のように映るサン・マルコ寺院も幻想的で美しいと聞くけれど、実際は観光客が多すぎて…突如出てきた通路の上を歩くのに必死。浸水している時間帯は歩き回るのもなかなか大変。

それでも現地の人は長靴を履いてじゃぶじゃぶ歩き、カフェも水没したままそのまま営業。かなり慣れていて「いつものことだから」という様子。

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いつか、この歴史ある美しい島が海の中に消えてしまう日が来るのだろうか…

沈みゆくヴェネツィアを頭に浮かべながら、またヴァポレットに揺られて帰路についた。

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(おまけ。ヴェネツィア猫に会いたいがために寄った、風変わりな古本屋。お店の名前はAcqua Alta Libreria。)

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Acqua Alta Book Shop

Calle Longa S. Maria Formosa, 5176/b, 30122 Castello, Venezia VE

 

 

まあしかし、テーマパークかってくらい観光客多すぎた、ヴェネツィア…(°_°)汗